第21回通常総会にて神山憲秀会長選任

2008.06.20

その他のお知らせ

投稿者:蓜島 克巳

平成20年度 埼玉車体整備事業協同組合 青年部 会長所信

会長  神山 憲秀

 

志ある若者よ、立ち上がれ!

~未来の業界は我々が創る~

はじめに

かつての自信と誇りに充ち溢れた日本人はどこへ行ってしまったのだろう。

かつての自信と誇りに充ち溢れた鈑金屋はどこへ行ってしまったのだろう。

さあ若者よ、大いに我が業界の夢を語ろうではないか!

 

わが日本は大東亜戦争敗戦後、先人たちが努力に努力を重ね奇跡的な復興を遂げました。さらにそれだけでなく様々な分野で世界にその実力を誇ってきました。しかしバブル崩壊後、それらは音を立てて崩れてゆき、いまでは最後の自信でもあった経済的地位までも転げ落ち続けています。

また国際社会は、グローバリゼーションというアメリカナイゼーションに支配された市場原理主義の中にあって、わが国もいつしかその中でお金だけが判断の基準となり、道徳観を失った企業が出てきているばかりでなく、お金のためなら自分自身や自分の会社だけがよければいいという、本来日本人が持っていた利他の心を忘れ、公共心をなくし、日本らしい本来の企業の在り方を見失い、日本人一人ひとりが誇りや自信すらも霧散してきているのが現状ではないでしょうか?

 我が業界とて同じだと思います。たとえば、強いものが弱いものを助ける。日本人の感覚として当り前のことであると考えますが、この当たり前が果たしてできているのでしょうか?一方で、組合は利益を供与してくれる場所と勘違いをし、権利ばかりを主張し義務を果たしていない場合が多くなってきているのではないでしょうか?このように多くの判断基準がお金に縛られてしまっていて、自分がよければ、他はどうでもよいという利己主義がまかり通り、自信や誇りどころではない状態です。

そもそも組合は同志が力を合せ、自らの業界は自らの力で変えていくという可能性の場であります。昭和44年に結成された日本自動車車体整備協会の設立趣意書の冒頭にこう書かれています。「我々、自動車車体整備業界は我が国のモータリゼーションの進展に伴い、その底辺的存在として一役重責を担っておりますがその存在は極めて低いものであります。」そしてその地位向上を目指して設立されたのであります。もう一度、社会における自動車車体整備業の地位奪回運動と主権奪回運動を原点に返ってしていこうではありませんか。

埼車協青年部は、我が業界の可能性をまだ諦めていません。諦められないのです。これまで支えて来ていただいた顧客の皆様の笑顔、社員のみんなの真剣な眼、パパってすごいと思っている子供たち未来のために・・・。

 

志ある若者よ、立ち上がれ!

 「志ある若者よ、立ち上がれ!」世界を見極め、日本を憂いた幕末の志士吉田松陰が、身分を分け隔てなく集い議論するために開いた松下村塾立ち上げのときの言葉です。

 あるべき理想を掲げ、それに対する課題に対して一人ひとりが当事者意識を持ち、先輩は後輩に持つもの全てを受け継ぎ、後輩の斬新な意見は活かしていく。このような立場を超えた相互の勉強の場が松下村塾であったのだろうと思います。埼車協青年部も未来の輝かしい業界に向けて、世界を見極め、社会を学び、我々の業界を知り、学び、議論する場として埼車協青年部志塾を開塾します。

開塾にあたり、業界しか知らない、業界のことしかわからないような小粒な者となっていくつもりは全くありません。時には日本が誇る頭脳と言われる人たちに触れ、広く大きく物事を見た中で社会全体や我々の業界がどうあるべきかを考え、時には埼車協青年部・日車協青年部の優秀な逸材により持てる全てを伝えて頂き、共に成長していこうと考えます。業界で成功することや、業界で活躍することだけでなく、社会に通用するリーダーを数多く創出することが、我が業界の社会的地位の向上に必要不可欠であると確信するからです。

何も分からなくていい。何も出来なくてもいい。何も知らなくていい。しかし、この業界が好きだ。この業界をもっと良くしていきたい。この業界で骨をうずめる。というような志のある若者を集い、共に成長していこうと考えます。

未来の業界は我々が創る

過去を引き継ぎ、未来に繋げていくのが、今に生きる者の使命である。とりわけその責任は我々若者にあると考えます。

 

・過去を引き継ぐということ・・・

例年通り、前例がないから、そんなことで判断していくつもりは毛頭ありません。また内部の論理、内部の理屈にも耳を貸す気も毛頭ありません。

先日、埼車協の先輩たちから業界発展の、また組合発展の大いなる夢に向かって取り組んだことを多数拝聴しました。過去を引き継ぐということは、形を引き継ぐことではありません。その志を引き継ぐことです。

 

・未来に繋げていくということ・・・

数十年かけてここまで来た我が業界と組合は、まだまだ発展の可能性を秘めていると実感します。ほんの数年では何ができるかわかりません。しかし明確な目標と向かう道を示すこと、そして歩んでゆく勇気を与えることはできると思っています。

財を残す者より、人を残す者が優れた人物である。という言葉がありますが、我々埼車協青年部はその人を残す集団でありたいと考えます。そしてそれが未来に繋げていくということだと考えます。さらに人を残すためには、我が業界に夢や希望を持たせられなければならないということも分かっているつもりです。

 

・そして今、埼玉が日本を変える。

  我々の業界は矛盾点や疑問点が多々あると考えます。たとえば説明できない料金体系では、信頼ある業界を構築することは無理でしょう。これらの矛盾点や疑問点をまとめた冊子を発刊し県内や全国の同志と考え、改善に向けたきっかけにしていこうと考えます。

また平成19年度から埼玉初となる日車協青年部の会長に、当埼車協青年部前会長の萩原敦氏が出向しています。並々ならぬ全国の鈑金業界の若者の中で、埼玉の萩原氏が頂点に推されている理由は、こいつと一緒なら業界を変えられるかもしれないという大きな期待です。

個々の利益が業界全体の利益という発想から、業界全体の利益が個々の利益に繋がるという発想の転換です。これこそ埼車協青年部の魂であり、その魂が全国から求められているということであります。この全国からの期待に埼車協青年部として応えていくのは当然の使命であり、むしろ我々自身が成長できる大きな機会と捉えています。

全国の志士に埼玉の魂が響き始めました。この大きなうねりをさらに広めていくには、埼車協青年部のさらなる活性化が必要であり、その説得力を持って日車協青年部を埼玉が牽引する必要があると考えます。

 

自分たちの国は自分たちで守る。自分たちのまちは自分たちで創る。当り前のことですが、我々の業界も我々が創る。としていきたいと考えます。そろそろ自分たちを安全地帯において誰かにお願いするのではなく、また内輪の仲間同士で批判を繰り返すのでもなく、未来の栄光は自分たち自身で勝ち取っていきたいと考えます。戦うべきはどこにあるのか、そして本当の敵は我々自身である、ということもわかっているつもりです。

 

むすびに

 

すべてのお客様の笑顔あふれる業界であるために。

すべての業界関係者がこの業界に携わって本当によかった。

この業界の子に生まれてきて本当によかった。

そう心から思える業界へと変えていくために、挑戦していきます。

次世代の若者よ、我々の背中を見て育ってくれ。

大いなる夢をもった我々の地位奪回運動と主権奪回運動を・・・。