国交省、損保との価格交渉 車体整備事業者向けに指針を策定

2025.03.12

親会からのお知らせ

投稿者:蓜島 克巳

(以下、日刊自動車新聞より)

国土交通省は、損害保険会社との価格交渉に関する車体整備事業者向けの指針をまとめた。車体整備事業者の賃上げや人材確保に向けた施策の一環だ。4月以降には価格決定に用いる「標準作業時間」について、第三者的な立場から調査に入る。また、金融庁や中小企業庁、公正取引委員会とも連携し、価格交渉の実態把握にも乗り出す考えだ。

 作業実態や労務費、原材料価格などの上昇分を適切に価格転嫁できるように損保会社と交渉するには、請求根拠に透明性や公平性が強く求められるとし、9項目の取り組み内容を示した。

 見積もりの作成においては、損保会社に委ねるのではなく「自社の責任と考え」に基づき、必要となる修理作業と見積もりを提示できるようにすることが必要とした。従来の「消費者物価指数」に加えて、人件費や原材料費などの上昇分も考慮した工賃単価の設定も重要だ。自社の費用構造を分析し、特に人件費の上昇傾向を示す資料が必要になる。国交省は、厚生労働省の「都道府県別の最低賃金の上昇率」と、各労働組合が公表した「関連業界別の春季労使交渉の妥結額の上昇率」を例示した。

 標準的な作業時間として定められた「指数」を用いて修理価格を算定する場合、損傷状態などによっては、作業時間が延びたりするケースがある。その際は損保会社に内容を説明し、実際の作業時間を客観的に示し、実態に応じた価格を請求することとした。

 また、定められた時間内での作業が「極めて困難」と考えられる指数がある場合、国交省の物流・自動車局自動車整備課に設けた窓口に情報提供するよう求めた。「アジャスターや担当拠点には決定権がない」「地域相場で決まっている」など、損保側の不合理な説明で交渉が進まない場合なども情報提供を求めた。「見積書・領収書」「作業記録簿」の標準様式も作成し、活用を促していく